『エリザベート＠梅田芸術劇場』

２０１６の東宝版は、トート閣下が、井上芳雄くんだということで、こりゃ～観に行かなくっちゃと思いました。

簡単には３つには分けられないのですが、それでもとりあえず、『エリザベート』というのはウィーン版（オリジナル）、宝塚版、東宝版とあります。

細かいことどけて、演出もナンバーの使い方も宝塚が一番ロマンチックです。当たり前かもしれないけど。

東宝版は、最初の頃の荒い（？）、小池修一郎先生がまだあまり細かい手を入れていない、宝塚版に似てます。

ある意味、シンプル。

だから、最初のエリザベートの少女時代とか、最後の昇天するところとか、あまりひっぱらず、ロマンチックじゃないのね。

ウィーン版はもちろん、全然違うので、「ロックオペラ」と題しているだけあって、そーいう感じです。

皆さん、キャストが歌が素晴らしかったので、感動しましたけどね。

まあ、一番練れているので、宝塚のエリザがやっぱりいいなあと思ってしまいます。

さて、今回のダブルキャストのうち、私が見たのは・・・・

トート・・・・井上芳雄（もうとにかく歌がいいですね～　というか、私はルドルフをやっていた新人時代から好きなので、ついにトートをやる日が来たか・・・・って感じ。コスチュームもかつらもいい感じでした。ロン毛が似合わないとトートできないので。演技はもう井上君はうまいので、台詞のほとんどないエリザで、表情、体全体で演技するのも上手でした。人間じゃない感じもまあまあうまく出ていたと思います。）

エリザベート・・・・・蘭乃はな（本当は花総まりさんのを見たかったのですけどねえ。らんちゃんのは、もう宝塚で何回も見てしまっていて・・・・・宝塚時代より老け方が上手になっていたかも。でもこの人の歌、あまり好きじゃなくて。）

フランツ皇帝陛下・・・・・田代万里生（さすが、テノール歌手なのでフランツさんが若い時の高い声がいいですね。でも老けてもうまかったけど。背が低いのがおしいですよね。）

ルキーニ・・・・成河（これも山崎育ちゃんを見たかったのだけど、成河くんのに当たりました。この人もキャリアは申し分ないと思うんですが、ルキーニってやっぱり難しいんですねえ。狂言回しだから、存在感ありそうで、無さそうで、しかも狂った人っていうのも意外と大変ですね。あまりいいと思いませんでした。ファンの人すみません）

ゾフィー・・・・・涼風さんも見たかったけど、やっぱりタータンのほうが怖そうです。香寿たつきさんは、でかいなーやっぱり、ゾフィーとしては・・・・歌は上手でした。

ルドルフ・・・・・古川雄大（この人一人でやってます。役替わりじゃないの。歴代のルドルフと比べるとちょっと歌唱力が・・・

アイドルっぽい感じの人です。でもロミ・ジュリやレディ・ベスに出ていたんですね。顔が好きじゃない・・・長身でとりあえずダンスもまあまあだったけど・・・・・）

トートダンサー・・・・今回、この人たち、宝塚みたいに黒天使と言う役名ではなく、トートダンサーというのだと知った。

（どうでも良さそうだけど）もうほんと、最高でした。くねくねダンス！そう、この黒天使軍団は、けっこうセクシーなダンスしているのです。歌もせりふも無いけど。存在感たっぷり。そして、２０年前はこのダンサーたちのかつらが似合ってなくてオペラグラスで見ると笑っちゃう感じだったんだけど、今回のダンサーの衣装もかつらも素敵！

日本人のダンサーの体形が良くなったということかもしれないけど、衣装などのクォリティも上がりました。

とにかく良かったです。

やっぱりエリザはいいですね！　土曜日だったし、梅芸、３階までけっこう満員でした。大したものですね。