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宙組大劇場公演『天は赤い河のほとり』『シトラスの風-Sunrise-』

 真風涼帆さんのお披露目公演は大変良かったです。

お芝居は有名な少女漫画らしいですが、読んでなくても壮大で素晴らしい原作なのがわかります。長いストーリーを1時間半におさめて最後大団円にするのは大変だったと思います。うまく作っていたと思いますが、やはりいそがしいという感じはしました。でも小柳菜穂子先生の腕はますます上がったと思います。

この作品すごく面白そうだから、ショー無しで一本ものでやってもいいかもしれないと思いました。

 真風さんは、音楽学校の文化祭から見ていますが、変な動きのくせも取れて、歌もましになって成長されたと思いました。

私は水夏希さんのファンだったので、どうしても似ていると思ってしまいますが、顔自体はゆりかさんの方がきれいなのではないでしょうか。過去のごひいきは上手だったと記憶してしまうので、水さんのほうがダンスもお芝居もカリスマ性もちょっと上な気がします。お歌はいい勝負かも。

 まだまだ伸びる方だと思います。ダンスが上手なので、剣の立ち回りもなかなかいいのですが、もう一歩、殺陣が上手になるとかっこいいのではと思いました。

 お相手の星風まどかさんは、愛らしくて現代からタイムスリップしてきたおてんばな女の子をうまく演じていたと思います。とにかく歌が上手なので、こういう娘役さんはいいですね。

 2番手のキキは、私はかなり苦手なのですが、お芝居も歌もよくなっているとは思います。

宙組でずーーっと押してきた澄輝さやとさんが、女性の役だったのでちょっとショックでした。ショーではもちろん男役だけど。きれいでしたけどね。

 さて、『シトラスの風』

眠る時代を呼び起こ~せ  眠る時代を呼び起こ~せ~

あ~~~~懐かしすぎる!

宙組ができた時のショーですから、ほんと、フレッシュなスターたちがこれから発進するぞっていう、エネルギッシュで華麗なショーなのですよね。宙組のあたり狂言です。

ショーをたくさん作られた岡田先生のロマンチック・レビューって昭和っぽくてダサイのもいっぱいあったのですが、これは、もう宝塚の歴史上10本の指に入っちゃうショーですから。ちょうど私も宝塚歴50年ですけどね。

いわゆるレビューっぽい、パリの恋人達みたいなシーンとかラテン(あ、宝塚でよくあるフリフリのラテンは今回無かったです)とか19世紀風のとか中近東風とかバラエティにとんでて、でもごちゃごちゃじゃなくて良くできているのですよね。

キキちゃんが銀橋で、「Paradiso」(俺がだ~き~、お前が~抱く♪ってやつ)を香港マフィア風衣装で歌いましたが、真矢みきさんの歌だし、星組の時は、湖月わたるさんが踊って、とうこさんが歌ってましたね。

こういう人達と太刀打ちさせるのはちょっとかわいそうな気がします。

このショーの素晴らしいシーンは、なんといっても「ノスタルジア」と「明日へのエナジー」ですよね。

「ノスタルジア」は、トップ娘役が19世紀イタリアのオペラ歌手で、「私のお父さん」を歌うので、歌えないトップだと困ります。花総まりさんもきれいでした。今回もすごく良かったです。

そして2番手がパトロンの遊び人貴族。あるパーティで運命的にトップスターの海軍の将軍に会って三角関係に。三角関係のバトルのシーンは宝塚でよくありますが、この「ノスタルジア」はトップ3にいれたいですね。

美しくて、風情があり、郷愁をさそう感じでとてもいいんです。

そして、「明日へのエナジー」これは、水夏希さんもベルリン公演で踊りましたね。

学ランだけど、聖歌隊風で、ゴスペルというちょっと独特なダンス。

そして、ボタンをはだけると、中に赤、ピンク、黄色のインナーを着ていて、学ランのライナーも同じ色。

すごく印象的な衣装な上に、ゴスペルだから、盛り上がって、最後とても感動します。

まあ、紫月あさとさんが、すごくパワフルな声だったので、この場面素敵だったんですよね。

その後、朝夏まなとさんや凰稀かなめさんもシトラスされたと思いますが、ずんこさんを超えるのは難しいでしょうね。

久しぶりにショーで感動しました。宙組すごくいい感じです。頑張ってください。

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