『パンチ・余命6カ月の奇跡』
このドラマは、評価が分かれるでしょうね。
キム・レウォンとキム・アジュンが素敵なので、けっこう許せるのですが、それでも話のすじにちょっと問題があるなあと思うのです。
キム・レウォン演じる検事の上司は、性格俳優、チェ・ジェヒョンが演じているのですが、この人を検事総長にするため、彼は事件や人事をいろいろ操作する悪徳検事なのです。
余命6カ月と知らされ、彼がすっかりいい人になるのかと思いきや、そんなに単純なストーリーではありません。
彼とヒロイン二人とも検事で離婚した夫婦でというのが、まあ面白いのですが、ラブラインもちょっと微妙です。
キム・アジュンのキャラクターが真面目すぎるというか、固い感じなのが問題なのかもしれません。
ユン・ジスクさん(この人、皇太后さまとか、会社の会長とか偉い女性をけっこうやってますね)演じる法務庁長官と検事総長の対決が延々描かれるのですが、それを軸に主人公がからんで、なんかハートウォーミングな部分があれば良かったのですが、ちょっと・・・・
この上司の二人の対決が、虚しいというか、説得力無いというか、あきてきます。
確かに正義なんて、定義が難しいし、複雑なのはわかりますが、本当にこのドラマ、正義にお目にかかる場面が少ない。
でも、ちゃんと正義、整合性を通そうとする人はいますから。(ああ良かった)
キム・レウォンがなかなか壮絶です。チェ・ジェヒョンは、はっきり言ってリアリティに欠ける検事総長です。しかしながら、方言丸出しの、ちょっとお茶目なおじさんで、シンドロームのお医者さんやチョン・ドジョンみたいにギラギラ野望に突き進む感じとも大分違って面白いです。すごい俳優さんですね。
あと、二人の子供、キム・ジヨンちゃんという子役ですが、ほんと、可愛くて演技力爆裂してます。
チャン・ボリの子供もやっていて、これも方言も難しかったと思うし、涙もだいぶん流してすごくがんばっていました。
えらく上手い子役の一人ですね。
キム・レウォンファンならもうのめりこんで見られるドラマだとは思うのですが、法廷もほとんど出てこないし、検察庁のオフィスばっかりで、期待しすぎたかなと思いました。
でも、キム・レウォンはどんどんやせてくるし、悪事はどんどんあばかれるし、次々見たくはなるドラマです。
ということで、7点です。