『リターン』

こんなホットな（死語）ドラマのDVDを貸して下さったいつものお友達、ほんと感謝です！

ありがとう。面白かったです。

このドラマの特筆すべきところは何と言っても途中で、主役が交代すること。日本のドラマの１シーズン中に主役が交代するっていうのは聞いた事が無いですよね。

ググると、大河ドラマ、『勝海舟』の時に渡哲也が病気になって、松方弘樹になったらしいです。そういえばそんなセンセーショナルなことがあったような・・・・

脇役が替わっても違和感なのに、（有名なグラナダ版の『シャーロック・ホームズ』のワトソンが替わるとか）主役の女優さんが病気でもないのに交代するなんて、韓国は俳優さんが強い（？）のですね。それともコ・ヒョンジョンが力があるのか・・・

「制作陣とのいざこざが大きくなり」とニュースに発表したらしいですが、ドラマの内容を考えると、この主役は複雑な女性なので、その全容を脚本家さんに教えてもらってなくて、ドラマを撮り始めてから全体を言われたのかなとか想像します。

いい意味でも悪い意味でも、１６話ラストから入っているパク・ジニさんに替わるところは、物語が大きく変化する局面なので、違和感が少なく交代できたとも言えるし、別の人になっちゃったのかとも錯覚したり・・・・

とにかく推理ものなのでネタバレできませんが、パク・ジニさんは『ジャイアント』以来けっこう好きな女優さんなので、なんか後から入ってきて大変ですねという応援の気持ちで見られました。

このドラマオリンピック開催中にもかかわらず、視聴率が良かったそうです。１話３５分という不思議な枠ですが、２話でくぎりという感じ。３４話だけど実質１７話のようです。そして、よくある最後の１話はおまけだったらしい。おまけっぽい部分もあります。

このドラマは、韓ドラの好きな、「法は国民全員に平等なわけではない。権力や財力を持ったものはいくらでも法の網をすりぬけられる」というのがテーマですが、すぐ悪役とわかる財閥のボンボン４人組がちょっと非現実的なキャラ設定で、それはそれで面白いです。しかし、法の網を抜けたものは、実は彼らだけじゃなくて、刑事やそれ以外の人もそうで、いいもんと悪いもん（者）がわかりにくいドラマです。

それがミソだとも言えます。

だから、スッキリ、楽しいドラマではなくかなり複雑。でもサクサク見られました。最初の頃のなぞの提示がすごくうまい。推理ドラマとしてそれが優れています。しかもその犯人がこの悪役４人じゃないという最初の展開がすごく面白いです。

惜しむらくは、大好きなイ・ジヌク君をうまく使ってくれていないような気がするところです。汚い刑事だからでしょうか。それは別にいいのですが。で、７．５くらいにつけてしまいそうなのですが、主役が交代したという、珍しいドラマだし、８点をつけます！