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『秘密の森』

ネットで視聴しましたが、完全にハマリました。

上質のサスペンスミステリです。

米国内外の最高のテレビ番組を選定しているニューヨーク・タイムズの<国際TVドラマTOP10>にこのドラマが入ったというのもうなずけます。

ミステリなので、少し内容を書いてもネタバレになるかもしれないので、楽しみたい方は読まないで頂いていいのですが、韓国ドラマは、検察と官民(政府と企業)の癒着の話がものすごく多い気がするのですよね。

日本も悪徳警官、悪徳検事は出てくるのですが、韓国は、検察庁内の深いシステムや汚職までつっこんだ話が多いように思います。

これも政財界の汚職を取り持ってきた男の殺人事件から始まって、チョ・スンウ演じる清廉潔白な検事が特任グループを率いて捜査していくのですが、一番今までのドラマと違うところは、もう初回で提示されますが、この主人公が脳の手術のため、感情を表さない人物であるということです。

最初、ロボトミーみたいな手術かと思ったら、頭痛を取るために感情が大きくなるところを除去したという設定で、何も感じなくなっているわけではないのですね。ちゃんと感じていてストレスにはなっているようなのですが、とにかく、喜怒哀楽はあまり無い。

そんな複雑な役どころをチョ・スンウは、あまりにも上手く演じてます。

ヒロインというか、全然ヒロインという感じじゃなくて、co-star というか二人同立で主人公と言ってもいいくらいなのが、ペ・ドゥナ。この女優さんはアメリカのドラマにも出て実力派と言われてますが、最初『サムデイ』の不思議ちゃんの役で見た時、変な女優さんだなと思っていました。

その後、あまりドラマではみませんが、パク・シフの相手だった、『完璧な恋人に出会う方法』で味のあるいい女優さんだなと印象が変わりました。

他のドラマだったら、冷たい主人公の心をヒロインが溶かして行ってラブラインがあると思うのですが、このドラマは、そんな展開とはちょっと違います。それも逆になかなかいいのですが。

それにしても、tvNというチャンネルは、トッケビとかトンネルとか新しいものをどんどん出してきますね。

というか、こんなにドラマが制作されてまだ新しいものが生まれるということにびっくりです。

検事長から政界に入って行く、ひと口に悪者と言えない複雑な役をユ・ジェミョンといういつもコミカルな役が多い人がシリアスにやっていて、すごくいいです。

また、イ・ジュニョクも主人公と同じ年頃の検事をやっていて、バカなのか、心根が悪いのか、感動して心を入れ替えるのか、よくわからない面白い役を上手にこなしています。この人は背も高くてイケメンなのでイケメン不在のこのドラマの清涼剤(?何に対して、視聴者の目?)になっているかもしれません。

今まで、似たような検察内の人間模様のドラマは、『傲慢と偏見』とかキム・レウォンの『パンチ』がありましたが、なんか途中でつまらなくなってくる所があったのですが、この『秘密の森』は、連続殺人が起こり、犯人も意外な人物なので、すごく面白い展開が楽しめます。

そんなわけで、9点です。

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