『君はロボット（君も人間か？）』

このドラマは、まずメタドラマだと思う。

ロボットのソ・ガンジュン君は、ネットのビッグデータやドラマで人との接し方を学習して進化するので、SPのコン・スンヨンちゃんとのやり取りはドラマの真似をします。

ドラマのようなコミュニケーションがまたこのドラマになっているという・・・・

入れ子構造というか、メタドラマみたいになっていて、なんだか面白い。

それにしても、人間とは？ということを突き付けられるドラマです。原題のタイトルが視聴者全員に、君も人間として生きているのか？人間らしく生きているのか？と突き付けています。

人間らしいというのは、勿論、ポジティブな意味とネガティブなものがありますね。

人間らしい選択をしろ！と言うとちゃんとヒューマンな考え方ということだし、昔の偉い偉人さんにダメな部分があったら、「人間らしい」一面があったのですねと言ったりします。これはマイナスなことですよね。

このドラマは、後者の比重がすごく大きくて、ちょっとだけ前者の人間ならではのいいところが出てくる感じ。

ロボットのガンジュン君は、①必ず約束は守る　②相手がどう感じているのか、身体的（血圧など）、表情など全力でつかもうとする　③相手を自分の都合で傷つけない

この３つとも人間は絶対できません（笑）特に人の事を考えない利己的な人間は２とか３ができない。

つまり、理想（？）というのは人間とかけ離れている。ロボットが人間に近づくことは難しい（？）

近づく必要は無いかもしれません。

それにしても、ロボットのガンジュン君は素敵すぎます。ビデオをいつもとても寛大に貸してくれるお友達いわく、人間が出てきてもロボットが出てきてもガンジュン君だから、ガンジュン君だらけで、ファンは嬉しいと思うよと。私は、KーPOP俳優の中でもすごくガンジュン君好きなので、（本当の発音は、名前だけ言うとカンジュンでしょうね）もう眼福でした。

この手のドラマは、アイザック・アシモフの短編「真実の愛」や有名な『アイ・ロボット』以前にもきっとSFやファンタジーにあった、創造主とロボットの関係とか、人間より優秀なら造反するのかとか、そういう系統なのですが、最初は、「こういうのは、想像つくドラマだよねー」と思っていたら、なかなか展開が読めなくて面白くなっていきました。

とにかく母親というものも、子供を自分のためにかわいがるのかとか、利己的な愛と滅私の愛を両方持つのが人間の母親ではとか・・・

すごくいろいろ考えさせられる（勝手な深読みかもしれませんが）ドラマで面白かったです。

ということで、8.5点です。