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『医心伝心~脈あり!恋あり?』

変なタイトルですね。医心伝心だけでいいような気がします。

原題は、『名不虚伝』(ミョンブルホジョン)で、名前はいたずらに伝わらない。名声が広く知られているのには、それだけの理由があることを指す、史記に出典がある、中国の故事みたいです。

主人公のホ・イムは、(1570-1647)実在の人物で、王様も治療した朝鮮最高の鍼医と言われているらしいです。ドラマの朝鮮時代の主人公はそんなに偉くない感じですが、とびぬけて鍼がうまかったというエピソードは何度も出てきますね。

とにかくこの作品は、かなりはまりました。キム・ナムギルはやっぱり面白くてかっこいいし、キム・アジュンちゃんは、まだまだかわいいですが、何より二人ともうまい!脇役のおじさん、おばさんたちも面白くて上手いし、とにかく、脚本がいいですね。これがtvNというケーブルテレビ局の作品だなんて、ケーブルテレビもドラマに予算をさいているのですね。

脚本家、キム・ウニは、『シグナル』とこれでトップライターの一人になったと言えるでしょうね。

キム・ナムギル、キム・アジュンの二人はケミストリーがかなり良かったです。コミカルなシーンもせつないシーンも美しく演じてます。タイムスリップものにありがちな展開もありますが、違う時代の二人が医者として違う世界、価値観に触れて変わって行くところ、医者としての自覚、倫理、患者ではなく人間に接していくコミュニケーションをいろんな気づきを通して描かれるのがすごくいいですね。

あほらしくコミカルなシーンとそういうシリアスな部分の配分が絶妙です。

それにしても、秀吉の文禄・慶長の役など、戦の多かった激動の時代を生き抜いたお医者さんなのですね、ホ・イムさんは。

日本軍が攻めて来るところは、胸が痛いですが、壬辰倭乱(韓国ではこう呼んでいる)は、朝鮮の王様が逃げちゃって、都が陥落したというとんでもない出来事だったわけで、日本の私達は、義務教育では、一行だけ、朝鮮出兵と書いてあるだけだったような気がします。イ・スンシン将軍も韓ドラ見たり、ソウルに行くまで知らなかったので。

韓国は、西洋医学の病院の隣に東洋医学(漢医?)の病院が建っているというのがすごい。町医者としてもちゃんと漢方のお医者さんがいるのがいいですね。日本だけ、すっかり廃れているのが残念です。漢方の薬局もあるし漢方薬を処方してくれたりするお医者さんもいるようですが、少ないですね。

大作とは言えませんが、私の中では10点満点なドラマでした。

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