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『ロマンスは別冊付録』

タイトルは原題そのまま。別冊付録なんて、なんて昭和なひびきなのでしょう。ぐっときますね。

舞台は、出版社。

日本でも校正をする人が主人公だったり、作家や編集者が主人公のドラマはありますが、このドラマは、かなり秀逸でした。

レビューでは採点はまあまあで、評価はすごくわかれている感じでした。私は先に言いますが、9点です。

(なかなか9点はつけないですけれども・・・)

良作で、感動作です。でも派手なできばえではないので、ほんわかというか、重厚なテーマを扱いながらも羽のような軽さを持った作品です。

淡くて、ちょっと映画みたいですね。

出だしは、離婚して途方にくれて就活もうまくいかない、よれよれのヒロインが出てきて、最近の韓ドラによくある感じなのです。こういう追い込まれたヒロインが愛も成功も手にしていくというのがパターンなのですが、このドラマはそれだけではなくて、イ・ジョンソク君と彼が版権を任された作家との秘密が最後のほう、面白くなってきます。

イ・ジョンソク君は全然うまくないと思うのですが(台詞もけっこう棒読み)なんか、細くて白くて、繊細で、編集長で作家で大学講師という役がはまっています。(刑事とかアクションのある役とかやらない方がいいと思いますね)

ヒロインのイ・ナヨンちゃんは、仕事ができる会社員というイメージは無かったのですが、なかなか良いセンスを持った誠実に働く女性を演じて好感が持てます。

このドラマで、確実にかぶが上がって好感を持たれたと思う女優さんは、チョン・ユジンです。

脇役の時は全然気に留めなかったのですが、『30だけど17です』のヒロインの上司で、まあまあきれいだけどちょっと面白い味があるなあと思っていたら、そういうちょっとコミカルだけど、スマートで有能な感じをもっとブラッシュアップしてこのドラマに登場しています。

今までの韓ドラだったら、2番手さんで、イ・ジョンソク君を好きなこのチョン・ユジンの立ち位置だとヒロインにいけずをするか、少なくともライバルとしてうっとおしくなってくるのですが、このドラマはちょっと違う。

男性の2番手さんは、ちょっとだけしつこくしますが、まあそれも全く無いと見ている方は、ヒロインが魅力無いんかいなとなるので、男性二人に迫られる構図は必須ではあります。

男性の2番手さんとの出会いもなかなか水彩画のようでコミカルではあるけど美しい。

ウィ・ハジュンという全然認知していなかった俳優さん。大きな役は初めてのようです。最初、イケメンちゃう~と思いましたが、例の韓流マジックで、どんどん素敵になります。

とにかく、ドロドロした関係にならず、悪い人が出てこないドラマの一つです。その理由は、登場人物が作家や編集者たちということで、皆インテリジェントだから。

知的に描かれている人達は、わがままでもそんなに我を通さないし、人間を理解するし、許すし、まともなコミュニケーションを持とうとしますよね。

ということで、極めてすがすがしく楽しめるドラマでした!

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