『良くも悪くもだって母親』
「エクストリーム・ジョブ」のペ・セヨン脚本家の初ドラマ。今は失ってしまった村社会の暖かさと子供になってしまった検事と必死に生きているお母さんというほとんどファンタジーの世界にめちゃくちゃリアル感を持たせたものすごいドラマです。
原題は「悪い母親(ナップン・オンマ)」。そのままでもOKなのですが、この日本題は悪くないですね。最初の方から畳みかけるように、すごく展開が早く、でも、どのキャラも丁寧に描けていていいドラマでした。泣けるシーンもあります。
イ・ドヒョン君、名作にどんどん主演していますね。この役も決して簡単ではなかったと思いますが、割とすらっと演じている感じです。そういう持ち味のようです。
主演はなんといっても、オンマのラ・ミランさんです。上手い以上になんか神がかっていました。そして、私の大好きなキム・ウォネさん始め、脇役のご近所の人たちが素晴らしい。こういう付き合いはまだもしかして、田舎にはあるのかもと希望がわきます。おせっかいだけど、孤独死とかはありえない世界です。
アン・ウンジンちゃんも主演が定着してきました。ふつーの女の子風だけど、けっこう気骨のある役が似合います。この人の設定はハーレクイン・ロマンスではよくある一つの設定ですが、ドヒョン君とのケミは非常に良くていいカップルでした。
とにかく、何が起こっても一番のテーマは親子のきずなです。お互いを傷つけたり、間違った接し方をしたり、親としてダメなこと、逆になかなかできないことをしても、でも親子だという、フィクションでルネッサンスからあるテーマですが、展開が、背景がこんなキョンサン北道の地味な村なのにやたら激しくてドキドキハラハラでした。
また、次も面白いドラマを書いてほしい作家さんです。
そして、イ・ドヒョン君、兵役いってらっしゃーい!
作品は9点です。
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